今回は、声優のオーディションを実際に受けた男性にお話しいただきました体験談です。
どんなオーディションを受けたか教えてください。
声優のオーディションで自主制作のアニメーション映画の端役のオーディションを受けました。
映画の内容は新海誠作品を彷彿とさせる学生時代のリリカルな青春ドラマでセリフは数行程度で制作者の求める内容・脚本に応じて演じるキャラクターは主人公の同級生役でした。
ひょんなことからオーディションの応募を
応募したオーディションは、どんな内容でしたか？
当時は経済不況が起きており、学生バイトですらも一次・二次面接が必要という困難な状況にありました。
僕は当時隆盛を極めていたニコニコ動画の「吹き替えしてみた」系の動画が好きであったことから知人・友人とともに動画を投稿しておりました。
その関係のつながりでできた知人から「どうせなにもやることないんだったらやってみない？」と紹介されたのがこの面接でした。
オーディション内容についでですが、最初はオフィスビルの一角で行われておりました。
ビルの中身はプロデューサーの方と監督の方のみだけで小人数で行われるというものだったことを覚えております。
当日はスーツでなくてもカジュアルな恰好でいい、といわれましたが別の面接とかねてこちらを行おうと思いスーツでいきました。
すると、プロデューサーの方に自分が投稿した動画をみせたところ興味を示していただきました。
後日、またきてくれといわれて京都のスタジオを紹介されそこで実際の音声を使用しての録音作業を行いそこでオーディションに参加しました。
オーディションの空気は、和やかでスタッフの方も親切な方が多かったです。
表情を豊かにできるように心がける
オーディションを受けるにあたってどんなことを気にしていましたか？
演じるにあたり、作りすぎない自然な演技を心がけておりました
日本映画や日本のドラマなどではとにかく「演劇」じみた演技を求められることが多くありますが、個人的にはそういった演技技法にはあまり好感を感じておらず、製作者もジブリのような多少棒読みでもいいので自然な演技をしてくれといわれていたのでそこを注視しました。
周りを気にせずあなたの魅力を伝えよう
今後オーディションを受ける方へのアドバイスをお願いします。
オーディションを受ける、ということはそれ(オーディションを受ける)＝採用ということではありません。
さらにいうと希望していた役を演じるかと言われるとそれも違います。
自分自身もプロデューサーやスタッフの方に好感をもっていただいたものの、希望していた役とは違った別の役を提示されました。
そのうち、プロジェクトそのものが打ち切りになり少量の出演料のみを渡されたのみで終わってしまいました。
理由をきくところによると、プロデューサーと監督の内輪もめが原因でした。
何が起きるかわからない業界でありますので、保険という意味で別の仕事への応募も忘れない方がいいと思います。
